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松かさ病 発症原因と対策

画像引用:kingyobu.wordpress.com

松かさ病とは

松ぼっくりのようにうろこが逆立つ病気です。エロモナス ハイドルフィア(Aeromonas hydrophila)という細菌が感染して起きることが多いと言われますが、はっきりとした特定原因が解明されておらず、重症化した魚は症状が出てから短期間で死んでしまい、症状の見た目の痛々しさと、魚の明らかな衰弱の様子から大変恐れられている病気です。
うろこが逆立つ症状からして金魚での発症が目立ちますが、グッピーや他の魚にも発症します。細菌性でないと考える場合、周囲の魚への伝染もありません。これは多くの人が経験していると思います。

初期症状を見逃さないように

 全身のうろこが完全に逆立った(開く)症状は、体表各所で内出血が起こり、腸管の炎症や腹水の貯留なども起きていることが多い状態です。重症化している松かさ病はすでに死の間際という状態ですので、ここからの治療は困難です。細菌に感染するという事は魚が弱っている事を示します。

魚が弱るようなストレス(水質の悪化や水温の急な変化、手で魚を触るなど)を与えていないでしょうか?魚を飼育している環境をしっかりコントロールしてあげることが、松かさ病の一番の対策になります。

予防法

水質の悪化や水温などの環境の急な変化といった、魚へストレスを与えない飼育環境を心掛けます。ストレスを受け続けると、魚が弱って細菌が体の中に侵入します。1年中発生する病気ですが、春と秋に多く発生する傾向にあります。この時期は水温が不安定なので、ヒーターを使って水温を一定に保ってあげることが重要です。

またアンモニアなど、水質悪化の原因になる物質が増えすぎないように、小まめに水替えをしてあげることも大切です。魚の負担が少ない水であるこのまま飼育水での飼育も効果的です。

発病後の対策

ここまで書いたように、「松かさの状態」が末期の場合は魚も衰弱しているので治療は困難です。進行途中の場合は飼育環境を改善し、グリーンFゴールドやこのまま飼育水の使用などで治療につながる事があります。白点病と違い水温を高温にするのではなく、金魚の適温である20度程度を維持することが重要です。

この状態でうろこの開き(松かさ)が収まれば完治の可能性が出ます。この病気は分からない部分が多く、薬での治療も効果がない場合があります。如何に魚へのストレスを減らしてあげるかが、この病気への一番の対策になります。

★魚は生き物です。同じ治療をしても効果の出る魚と出ない魚がいます。また病気の進行、治療の効果も飼育環境やもともとの魚の抵抗力ですべて結果は異なります。飼育者の皆様はこの点をご理解いただき飼い主様の責任のもとで治療を行ってください。

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