松かさ病とは
初期症状を見逃さないように
全身のうろこが完全に逆立った(開く)症状は、体表各所で内出血が起こり、腸管の炎症や腹水の貯留なども起きていることが多い状態です。重症化している松かさ病はすでに死の間際という状態ですので、ここからの治療は困難です。細菌に感染するという事は魚が弱っている事を示します。
魚が弱るようなストレス(水質の悪化や水温の急な変化、手で魚を触るなど)を与えていないでしょうか?魚を飼育している環境をしっかりコントロールしてあげることが、松かさ病の一番の対策になります。
予防法
水質の悪化や水温などの環境の急な変化といった、魚へストレスを与えない飼育環境を心掛けます。ストレスを受け続けると、魚が弱って細菌が体の中に侵入します。1年中発生する病気ですが、春と秋に多く発生する傾向にあります。この時期は水温が不安定なので、ヒーターを使って水温を一定に保ってあげることが重要です。
またアンモニアなど、水質悪化の原因になる物質が増えすぎないように、小まめに水替えをしてあげることも大切です。魚の負担が少ない水であるこのまま飼育水での飼育も効果的です。
発病後の対策
ここまで書いたように、「松かさの状態」が末期の場合は魚も衰弱しているので治療は困難です。進行途中の場合は飼育環境を改善し、グリーンFゴールドやこのまま飼育水の使用などで治療につながる事があります。白点病と違い水温を高温にするのではなく、金魚の適温である20度程度を維持することが重要です。
この状態でうろこの開き(松かさ)が収まれば完治の可能性が出ます。この病気は分からない部分が多く、薬での治療も効果がない場合があります。如何に魚へのストレスを減らしてあげるかが、この病気への一番の対策になります。
★魚は生き物です。同じ治療をしても効果の出る魚と出ない魚がいます。また病気の進行、治療の効果も飼育環境やもともとの魚の抵抗力ですべて結果は異なります。飼育者の皆様はこの点をご理解いただき飼い主様の責任のもとで治療を行ってください。
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